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いざ!グラナダへ

5月末で家具学校のコースが終わり、長い長い夏休みに入った。

スペインでは6月から3ヶ月の夏休みが一般的。会社でも8月1ヶ月夏休みというところがほとんどだ。

私はコース終了前から先のことに不安を感じていた。それは、日本に帰ること。そのころの日本はバブル崩壊後の非常に厳しい時代だった。スペインにいても、それはいつも自分の中での不安だった。

日本に帰って仕事見つけられるかなぁ・・・・とか、スペインで学んだ何かを行かせる仕事に就けるかなぁ・・・とか、漠然とした不安。本当なら、スペインの家具メーカーで数年働きたい気持ちだった。でも現実はそんなに甘くない。

そこで、スペイン・VALENCIAで9月に開催される国際家具見本市に参加したいと考えた。その見本市はヨーロッパ3大見本市の1つと言われていて、毎年多くのインテリア関係者が集まる。私はそこで家具ビジネスの現場を見たかったし、どうにかしてうまく仕事探しのきっかけを掴みたかった。

そこで、手紙作戦。

手当たりしだい、家具メーカーに「見習いで家具生産の現場を勉強させてくれ!!!」という手紙を何十通も書いた。まぁだめもとで。

するとある1つの会社が返事をくれた。ウチで見習いをしてもいいよと。

信じられない・・・・。東洋人の小娘の手紙を真剣に受け取ってくれ、研修のチャンスを与えてくれる。やっぱりスペインはあったかい。ハートがある国だ。

研修の時期は9月の3週間。会社で家具作りの現場、営業の現場をみて、見本市をスタッフとしてやり終えるという内容。わくわくした。とにかく早く行きたい!!!

でも今は6月。あと3ヶ月もある。

スペイン人なら夏の3ヶ月間、バカンスをたっぷり楽しむんだろうけど、そこは日本人。かなりスペインになじんだ日本人とはいえ、悲しいかなやっぱり3ヶ月も遊べない。

そこで、新たな修行先を探すことにした。

マラガから車で2時間弱のところにあるグラナダ。イスラム文化が色濃く残る街。有名なアランブラ宮殿があるところだ。

その街で名産のタラセアというおみやげ物を作る工房に修行させてくれと乗り込んだ。アランブラ宮殿に続く坂にあるおみやげ物屋さんだ。親日家の店主のお店だから、日本人のお客さんがいっぱい。そこでは、店頭でそのタラセアを実演で作っている。

親日家の主だけあって返事はOK。

スペインではこういうことがよくあった。直接交渉すればどうにか道が開けるということが。やっぱりお国柄なのか・・・。

さっそくグラナダに部屋を借り、私の3ヶ月間の修行生活が始まった。

タラセア。やってみるとかなり奥が深く面白い。日本にも箱根に寄席木細工があるが、それと同じようなもの。でもデザインはアラブのデザインだから、よく見ると数学的なのだ。こつを掴むと、私でも店で売る商品を作れるようになった。

内陸のグラナダは夏の暑さが半端ではない。今年の日本の夏以上だ。湿度はないが日差しが痛いくらいだ。だから、一般の人は夏休みと共にグラナダから姿を消す。私はその暑いグラナダに乗り込んで、毎日毎日お土産屋さん店先でタラセアを作る夏を過ごした。

その時作ったお盆は、今も大切にそして日々の生活で愛用している。

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